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  • 9月議会 一般質問

    [2010.10.22] -[議会報告]

    10月12日、白川議員が一般質問に立ちました。
    質問の内容は以下の通りです。


     新知事のもとでの初めての議会であり、私から浜田知事に対して初めての一般質問となります。そこで質問の大きな第一点目として、知事の政治的基本姿勢をお聞きいたします。
     国税庁が9月28日に公表した「民間給与実態統計調査」で明らかになったように、2009年中に民間企業で働く労働者のうち、年収200万円以下のワーキングプア(働く貧困)層が1100万人に迫り、4人に1人となるなど、国民生活全体が大きく落ち込んでいます。こうした経済状況のもとで、県民生活は本当に深刻になっています。知事は所信表明のなかで「「赤ちゃんからお年寄りまで、すべての人が笑顔で元気に暮らせる香川」を目指す。」と力強く語られました。ここにこそ浜田カラーを全面開花していただき、県民の暮らしと福祉を守るという、県としての機能と役割を強める時です。

     これまでの県政は、大型開発最優先に県民の命と暮らしを切り捨ててきました。浜田知事は新たな「財政再建の方策」をお考えになるということですが、これまでの財政再建と同じく、母子医療や重度心身障害者の医療費助成制度などのように、命と暮らしを守る施策を切り捨ててまで進めていこうとするお考えなのでしょうか。県民の暮らしを温め立て直してこそ、真の財政再建につながります。財政再建の基本的考え方の中に、これ以上の福祉・暮らし切り捨ては一歩たりとも許さないという強い決意をお持ちなのかどうか知事にお尋ねいたします。
     真の財政再建を進めようとすれば、これまで続いた大型開発を徹底的に見直さなければなりません。
    一つは実態に合わない過大な水需給の見通しをもとに、約870億円かけて建設を進めようとしている県内4つのダム計画です。特に内海ダム再開発は現在裁判闘争中の事業でもあり、慎重に対応しなければならない問題だと考えます。知事は選挙中に内海ダムの視察に行かれたそうですが、知事となった今、一方的な説明を受けるだけでなく、県民の様々な思いもお聞きになり、違った角度からも現場を見られることも必要ではないでしょうか。これらダム開発はいわば前知事の置き土産です。浜田カラーのもとに一から見直すお考えはないのかお尋ねいたします。
     2つは国際ターミナルです。現在開発中の高松港多目的国際ターミナルの整備は175億円かけて国県高松市が行う事業です。コンテナターミナルもかつてのようには勢いもなく、中でも特にマイナス12mの3万トン級バースについては整備の必要があるのか甚だ疑問です。「大型岸壁がないため大型船が貨物を満載して入港できず、喫水調整や二次運送が必要」な船の入港、すなわち3万トン級バースが必要な大型船の入港は、いったい年間何隻あるのでしょうか。また、その数からしてこの計画も見直すことが必要だとお考えにならないのか知事にお尋ねいたします。

     こうした大型開発を見直せば、県民の暮らしと福祉を守るという県としての機能と役割を強めることは十分可能です。この立場で以下3点の実現を求めて質問いたします。
     ひとつ目に子どもの医療費の無料化の年齢をせめて小学校卒業まで引き上げるお考えはないのかお尋ねいたします。私的な試算ではあと8億円もあれば十分実現するのではないかと考えます。岡山県でも「財政的には苦しいが・・・」と言いながら、10月1日から子どもの入院医療費無料化が、小学校6年まで拡大されました。県内の市町では子どもの医療費は中学校卒業まで無料というところも増えてきています。私は国の制度として子どもの医療費無料化の制度創設を強く求めています。同時に県の制度を充実していけばさらに上乗せでこの制度の幅を広げることができると考えます。そうすれば市町も岡山県高梁市などのように高校卒業まで無料化にしていくことは十分可能だと思います。「子育てしやすい香川」を言うのであれば、こういう施策こそ充実させるべきです。国に制度創設を求めるとともに、子どもの医療費無料化の年齢をせめて小学校卒業まで引き上げるお考えはないのか知事にお尋ねいたします。
     また、わが県のように県が窓口負担無料化制度を実施した場合、国がペナルティとして国庫負担を削減する、いわゆる「地単カット」で多額のカットを受けていることを知事はどう認識されていますか。こんな理不尽な制度を早期にやめさせることを強く国に求めてはいかがですか。お尋ねいたします。

    2つ目に30人以下学級の実現についてです。
    子どもたちを30人以下の学級で学ばせたいという願いは、ここ数年、教育関係者の一致した強い要求となってきました。中央教育審議会初等中等教育分科会が「学級規模引き下げ」を求める提言に踏み切った背景にも、少人数学級を必要とする子どもたちの状況があります。たとえば貧困のひろがりは、学力の面にも深刻な影響をおよぼしました。丁寧に寄り添いながら教えなければ、勉強が手につかない子どももいます。あるいは、競争的で人間的な温かみを欠く社会や学校のなかで、自己肯定感情が持てず、自分の苦しみを内向させたり、他者への攻撃としてあらわしたりする子どももふえています。また、発達障害がある子ども、日本語のわからない外国人の子どももいます。こうした子どもたちを育てるのに、1学級40人など人数の多い学級では無理があります。
     子どもは社会の宝です。子どもを豊かに育ててこそ、日本の未来も輝きます。今こそ香川県も香川型教育に固執することなく、一部の学校でしか取り組んでいない少人数学級の扉を大きく開ける時ではないでしょうか。全県のすべての小中学校で、30人以下学級の実施を求めますが、いかがですか。知事にお尋ねいたします。

     3つ目に、不況にあえぐ中小零細業者への仕事おこしについてです。個人住宅の耐震診断・改修や太陽光発電の実施に向けて検討を始めるという知事の英断を心から歓迎します。そしてやるからにはこうした事業で、地元の中小零細業者に仕事がまわる仕組みづくりをお願いするものです。同時に様々な施策で中小零細業者への仕事おこしを行ってはいかがでしょうか。2点提案します。
     まず、小規模工事希望業者登録制度です。
     全国の自治体で、「入札参加資格のない業者」を対象に、学校や公営住宅の改修工事など小規模な工事を発注する「小規模工事希望業者登録制度」が広がってきています。 全市町村にこの制度が整っている埼玉県では知事が議会で「小規模な業者に配慮した意味のある制度」であり、「市町村に登録された名簿を活用して県の小規模工事を発注したい」と表明し、零細業者への発注がはじまっています。 秋田県でも、今年度からこの制度が開始されています。 香川でも、県営住宅や県立学校の修繕工事など緊急経済対策として、予算を増やして本事業を実施してはどうでしょう。また、市町にも積極的に働きかけ、零細業者への仕事おこしを行なうべきと思いますがいかがですか。知事にお尋ねいたします。
     もうひとつは、住宅リフォーム助成制度です。 秋田県では、今年3月から「住宅リフォーム助成制度」を開始しました。都道府県では初めての実施で、「県内の業者に発注すること」を条件に、自宅を増改築またはリフォームする場合にその工事費の10%、最高20万円を補助するという制度です。大変好評で、開始直後から1日100件を超える問い合わせが殺到し、申し込みが、予定の7千戸を突破したことから、8月の臨時議会では全会一致で当初予算12億6千万円に、8億5千万円の補正予算を上積みしました。なんと予算の20倍もの経済波及効果があると試算されています。しかも、受注者の半数は個人業者で、職種は建設業、給排水設備業、屋根・板金工、塗装業、電気業などまんべんなく広がっています。 香川でも、耐震改修補助と合わせてぜひ実施すべきです。いかがですか。知事にお尋ねいたします。

     質問の大きな2点目は雇用と地域経済を守る施策についてです。
     まず、労働法制についてです。8月に厚労省が発表した「労働経済白書」の経済分析が大きく注目されました。それは、白書が、非正規雇用者が増加する中で平均賃金が低下し、格差が拡大したおもな要因は大企業にあり、労働者派遣の規制緩和がそれを後押ししたと指摘したからです。白書はさらに、賃金低下や格差拡大が、内需停滞の一因と分析しました。ここにきて、政府自身の調査でも、構造改革路線にもとづく政策そのものが、内需を冷え込ませ、経済に大打撃を与えてきたことを認める結果となりました。わが会派は、大企業が社会的責任を果たして雇用を守り、内需を拡大することが経済を立て直す鍵であると追及して来ましたが、政府自身も同様の分析をしたわけです。
     そこで知事に伺います。「大企業の非正規雇用拡大が、賃金低下と内需の停滞をつくった」という「白書」の分析を知事はどう受け止めているのでしょうか。また、香川県の施策としてもこの認識を基礎に対策を打つべきと考えますが、いかがですか。お答えください。
    同時に「労働者派遣法」の抜本改正は最優先課題とすべきものです。現在の政府案は「製造業務派遣」と「登録型派遣禁止」については、事実上野放しとなるものです。知事は「改正法」の早期成立を必要と認識していますか。国にむけて早急に抜け穴なしの抜本改正を求めるべきと考えますが、いかがですか。お答えください。

     2点目に企業誘致についてです。浜田知事は就任早々、知事が先頭に立って実施するトップセールスの一環として、都内に事務所を置く製造業や日本郵政など数社を訪問し、雇用の安定的確保とさらなる工場の進出などを要請されているようです。しかし、現行の「企業誘致条例」のように、他県と競い合うようにして誘致の条件を拡大するようなものでは根本的景気対策にならないのではないでしょうか。誘致の際に企業に対して巨額の県費投入はしたが、非正規雇用が増えたり、景気が悪くなれば派遣社員を切り捨てたりするなど、雇用確保のための「企業誘致条例」と言いながら、大切なところが抜け落ちてしまっています。
    「企業誘致条例」に雇用と地域経済を守る企業の社会的責任を明記すること、具体的には、工場閉鎖や解雇は事前に県に報告協議する規定、法令違反や解雇を強行した際は補助金返還を命じる規定を設けることが必要と考えますが、いかがですか。知事にお尋ねいたします。

     質問の大きな3点目は国保についてお尋ねいたします。
     国民健康保険は日本の人口の3割以上、3900万人以上が加入する日本で一番大きな医療保険であり、日本国憲法第25条を具体化し、日本の誇るべき皆保険制度の土台をなしているものです。国保制度は、退職者、無職者、低所得者の加入が多く、事業主の負担を予定しない制度であり、もともと加入者が支払う保険料だけでは成り立たないものとして、制度が作られています。そこで国の責任として国保に対する国庫負担が行われています。ところが84年以来、この国庫負担がどんどん削減されてきました。それに比例して世帯当たりの保険料負担は年々上がり続けています。低所得者ほど負担率が高く、所得250万円未満の世帯では、保険料負担が所得の1割を超えています。今、保険料をまともに払えば生活できなくなるほどの高すぎる保険料が最大の問題です。国保はいまや崩壊の危機にあり、その原因は国が責任を投げ捨て、国庫負担を大きくきりすててきたことにあることは明らかです。国の責任を明確にするよう要請するとともに、香川でも一世帯当たりせめて1万円の国保料・税の引き下げを行ってはいかがでしょうか。知事に問います。
     さて、国民健康保険法はその第1条で「この法律は、国民健康保険事業の健全な運営を確保し、もって社会保障および国民保健の向上に寄与することを目的とする」と定めています。自ら「社会保障」と明記し、国民の命と健康を守るための制度が、高すぎる保険料、取り上げられる保険証、それによる手遅れ死亡事件の発生などで多数の死者を生みだしています。私は国保が社会保障制度だということを確認したうえで、以下知事に問います。

     一つは保険証の取り上げについてです。
     政府は全国で3万3千人にものぼる子どもの無保険の解消に乗り出しましたが、県内でもせっかく公布された高校生までの短期保険証を窓口で留め置き、取りに来たら渡すという方法をとっている市町が未だ多数を占めてはいないでしょうか。現状はいかがですか、知事に伺います。また、わが党が国会で行った「子どもに限定せず保険証を交付すべき」という質問に対し、政府は「病気なら子どもに限らず短期保険証を交付する」と答弁しました。その具体的中身は①医者にかかりたいのに医療費の一時払いが困難な場合、世帯主が市区町村窓口にその旨を申し出れば、当該世帯に属する被保険者に短期保険証を交付することができる、②医療費の一時払いが困難だと申し出る状況は、保険証を取り上げることのできない「特別な事情に準ずる」、というものです。こうした国の答弁をもとに、病気なら大人にもせめて短期保険証を発行することが求められていますが、県内の取り組み状況はいかがでしょうかお尋ねいたします。

     いまひとつは国保の広域化の問題です。
     国は国保財政の赤字を住民に押し付ける制度作りとして、国保の広域化、一元化の方針を進めています。 そこで知事にお聞きします。
     第一に、前知事は「県が国保の運営主体になることは適当でない」とのお考えでしたが、浜田知事は国保の広域化、一元化についてどうお考えですか。
     第二に、厚労省は5月に全国の都道府県に国保料の値上げを抑えるために市町村が独自に行っている一般会計からの繰り入れをやめよとの通知を出しています。香川県の場合、国保への市町一般会計からの繰り入れは、平成21年度速報値で見ると、法定繰入で62億円余、法定外で6億円余、合わせて68億円余です。国保の広域化を実行する以前からこの繰り入れをもやめろと言うくらいですから、広域化になれば確実に繰り入れはできなくなり、国保料・税の引き上げになるのではないですか。
     第三に、国保の一元化は、住民に身近な基礎的自治体から、住民のいのちを守るという最も大切な役割を取り上げるものであり、これまで市町や住民が作ってきた給付や保険料軽減策などを切り捨ててしまいます。まさに、地域の住民自治を奪うものではありませんか。
    私はこのような国保一元化はやめるべきと考えますが、指摘した点について知事のお考えをお示しください。

     質問の大きな4点目に医師確保についてお尋ねいたします。
     厚生労働省は、医師不足などを把握する調査を初めて行い、回答を得た全国8,698の医療機関で、計2万4033人の医師が不足しているとする結果を発表しました。この調査でも絶対的医師数の不足があらわになりました。医師不足の原因は様々ありますが、一番の原因はこの間の政府・厚労省の「社会保障の後退」「医療費抑制政策」にあり、それに基づく「医療費抑制のためには病院数・病床数・医師数を減らす必要がある」「将来的には医師過剰であり、医師不足は地域や診療科による偏在にある」との立場で医師の養成を削減してきたことにあります。ようやく医師養成数を増やしましたが、政府・厚労省の責任は甚大なものです。
    県内でも高松市民病院香川分院が今月1日、1名の内科医が確保できないことを理由に合併時の協定をも反故にし、分院の診療所化を進めました。地域医療の拠点病院からベッドが無くなるということは、地域住民の命を守れないことに直結します。
     医師確保のための具体的手立てもなく、大学病院との個人的つながりにのみ固執するようなやり方では医師の確保は難しいのではないでしょうか。前述の厚労省の調査でも求人方法として多かったのは、「大学(医局等)へ依頼28.2%」、「インターネットへ掲載24.1%」これで過半数を占めます。しかも、求人しているにもかかわらず医師が充足されない背景としての問いで多かったのは、「求人している診療科医師の絶対数が県内(地域内)で少ない」こと、「大学の医師派遣機能が低下している」で約6割をしめています。
     分院長自らがひと月に40コマを超える日・当直をこなさなければならない状況の中、空いた時間に医師確保のため各地の大学病院へ日参する。これでは医師として本来の業務に邁進することも困難ではないでしょうか。地域医療に責任を持つ立場に立って、県の医師確保対策もこうした事態から学びとらなければなりません。そこでいくつか提案いたします。
     県の医師確保施策は一定の前進がみられるものの、深刻な医師不足の現状には到底追いついていません。中でも初期研修医確保は地域医療の担い手を確保する上で大きなネックとなります。研修医制で地方の病院は研修医の確保に頭を悩ませていることは周知の事実です。しかし、新入院患者3000人以上などとする臨床研修病院の指定基準を引き上げるという国の急激な方向転換によって、これまで基幹型臨床研修病院として研修医を受け入れ、実績を上げてきた病院までもが2013年度から研修医を受け入れることすらできなくなります。輪をかけて研修医確保が困難になります。こうした国の考えに対して地方からはっきりとものを言うべきだと思いますがいかがでしょうか。お尋ねいたします。
     さて、香川大学医学部付属病院は、地方の医学部の中でも医師の初期研修のマッチング率が比較的高いところだと言われています。それはなぜでしょうか。面倒見の良い研修指導担当医や専任の事務担当者が、学生に目配りの利く様々な援助を行っているからです。また、民間のある病院では奨学金制度はもとより、専任職員の複数配置、高校生の時から1日医師体験、奨学生会議や様々な企画、地域医療実習などに取り組み、将来は同じ現場で働くことになる先輩職員や、その地域で暮らす患者さんをはじめ、まさに病院・地域あげて医師を確保する取り組みを行い、初期研修もフルマッチとなっています。
     「県内研修医のマッチング結果に対する各病院からのアンケート」の中で、反省点や県に対して求めることとして寄せられていた意見の中には、「先日、石巻赤十字病院と船橋市立医療センターを視察してきた。両院とも1学年で10人がフルマッチしている病院である。特に田舎にある石巻赤十字病院は九州・四国・近畿などからも研修医が集まる全国区の病院である。どこが違うのかと言えば臨床研修医担当の事務方の人が、非常に熱心に集団説明会などに参加していることだった。医師が中心となって片手間にやっているような当院とは、雲泥の差があった。当院の対策として専任の事務を2名任命した。」との声が寄せられています。
    各自治体病院もこうした努力に学ぶことが必要ではないでしょうか。県の予算的援助も付け、各自治体病院に専任職員の配置をし、全県の医師確保の取り組みとして中核になる仕事を担ってもらってはどうでしょうか。また、奨学生も数を増やすだけでは思いは実りません。将来、地域医療を担う医師として成長してもらうためにも奨学生同士の学習・交流や先輩医師や職員との交流、地域住民とのつながり作りなど、学生の要求にもそった他県にはない魅力ある医師確保対策を進めることが今求められているのではないでしょうか。知事、従来の枠にとらわれない画期的かつ有効な医師確保対策の実行を行いませんか。お尋ねいたします。

     最後にハンセン病についての知事の姿勢をお尋ねいたします。
     国は離島にハンセン病療養所「大島青松園」をつくり、ハンセン病患者を強制収容し隔離政策を進めてきました。全国でも唯一の離島であり、船がなければ行き来もできない「大島青松園」は、こうした国の間違った政策の象徴であります。
    「無癩県」を実現するため,患者を摘発し療養所に「強制収容」する官民一体となった「むらい県運動」も行われました。知事はこうした国をあげて行われた、ハンセン病対策についてどのような認識をお持ちでしょうか。また、「ハンセン病問題の解決の促進に関する法律」に則り、将来構想策定などについても、県がどのような役割をはたして行くおつもりなのかお尋ねいたします。
     そして、「大島青松園」の来年度予算をめぐって、厚労省は2011年度概算要求を行っていますが、今年度末に2名の船舶職員が定年退職するにあたり、後補充をせず、1隻の船舶をまるごと民間委託する予算要求をしました。このことは隔離政策が奪ってきた被害を回復することを目的としている「ハンセン病問題の解決の促進に関する法律」にそむくものであり、さらには国が行った歴史の謝罪や、国会での決議にも反するものです。
    国は加害責任を果たすためにも、架け橋の役割を担っている官用船を今まで通り直営で運航するべきです。
    今後たてられる将来構想の柱は、入所者の最後の一人まで、安心して在園できるよう国が責任を持って施設や職員の充実を行うことです。それを実現するためには、大島と地域を結ぶ唯一の架け橋の役割を果たしている官用船の、国直営による運航が不可欠と考えます。「大島青松園」の所在する香川県の知事として、国に対して意見を上げるべきと考えますがいかがですか。お答えください。