10月9日、白川議員が一般質問に立ちました。
質問の全文は以下の通りです。
1.知事の政治姿勢
浜田知事は今議会冒頭、2期目の所信を表明されましたが、この中身こそまさにアベノミクスそのものでありませんか。知事は選挙戦で公約に掲げた「成長、信頼・安心、笑顔」の3本柱を今後の政策の中心にすえる考えを強調されましたが、アベノミクスの焼き直しにしかすぎない破たんした中身では県民からの信頼も、県民の暮らしに対する安心感も、ましてや笑顔など得られるはずもありません。私は知事にアベノミクスからの決別と、県民こそ主人公の県政への転換を求めて質問をいたします。
1)県経済の落ち込みの根本原因
まず、香川県経済の落ち込みの根本原因について問います。
アベノミクスの円安政策による物価の上昇、原材料費の高騰が、国民生活と中小企業の経営を苦しめ、消費税増税も強行されました。その結果、4~6月期のGDPは、年率換算で東日本大震災による落ち込みを上回るマイナス7・1%、家計消費は1973年のオイルショック直後に匹敵するマイナス19・5%の落ち込みとなりました。アベノミクスによる物価上昇とそれに続く消費税増税が賃上げ分を奪い取り、給料を目減りさせ消費がこんなに落ち込んでしまったのです。実際、働く人の実質賃金は14カ月連続で前年比マイナスとなっています。
香川でも日銀高松支店が9月に発表した「企業短期経済観測調査(短観)」では、香川県内企業の景況感を示す業況判断指数が、全産業で6月の前回調査から2ポイント低下してマイナス4となり、2期連続の悪化となりました。
6月定例県議会でもわが会派の樫団長が「浜田県政の一期四年間について」問い、「雇用者報酬も減り続け、10年間で家計所得は一世帯当たり114万5千円も減っている。この5年間で正社員が約2万人減り、非正規労働者が1万8千人ふえるなど、非正規労働の拡大は一層進んでいる。」「香川の経済を立て直し、県民の暮らしを豊かにするためには、地域経済を土台から支える農林水産業、中小零細商工業を応援する県政が求められている。労働者の生活と権利を守る労働行政、正社員が当たり前の雇用、賃金の大幅な引き上げを実施すべき」と、知事の所見を問いましたが、知事はまともな答弁をなさいませんでした。
そこで改めて伺います。知事は香川県経済の落ち込みの根本原因が、実質賃金の低下にあることをお認めになりますか。お答えください。
2)さらなる消費税増税
この上、消費税を10%に引き上げてしまったら、さらなる実質所得の減少や消費の底割れで、日本経済の土台を崩壊させることになるのは明らかです。「日本世論調査会」が9月に実施した「全国面接世論調査」でも、再増税反対が72%に上り、賛成の25%を大きく上回りました。反対する理由も「低所得者の負担が重くなりすぎる」が49%で最も多くなっています。
そもそも、消費税増税にはひとかけらの道理もありません。「社会保障のため」と言って増税しながら、医療や介護を切り捨て、「財政健全化のため」といいながら、大企業減税と大型公共事業に巨額のお金をばらまこうとしています。暮らしと経済に大打撃を与え、増税の根拠も総崩れとなっている消費税10%への増税に対して知事が先頭に立ち、香川からも「これ以上の増税はきっぱり中止すべき」という声を上げるべきではありませんか。お答えください。
3)沖縄辺野古の新基地建設と小豆島からの砕石搬入
安倍首相は所信表明演説で「切れ目のない安全保障法制の整備に向けた準備を進める」と表明し、憲法9条を根底から破壊する集団的自衛権行使容認を含む安全保障関連法案づくりを進めようとしています。これに同時並行で、沖縄県民の総意を踏みにじる、沖縄県名護市辺野古での新基地建設に、全力で取り組むと推進を表明しました。
辺野古の新基地は、普天間の単なる「移設」ではなく、その機能を一変させる海兵隊の最新鋭出撃基地の建設であり、紛争の平和解決という世界の流れにも逆行するものです。浜田知事は沖縄県民の8割が反対している沖縄県での新基地建設に賛成ですか、反対ですか。まず、基本的スタンスについてお尋ねいたします。
香川県は辺野古での新基地建設に無関係ではありません。昨年、防衛省沖縄防衛局が提出した埋め立て申請書には、土砂の大半を占める「岩ズリ」の調達可能な供給地として、小豆島町が記載されています。埋め立て申請書によれば、辺野古の海を東京ドーム17個分にあたる2,062万立方メートルの土砂で埋め立てる計画です。知事は、希少なジュゴンやサンゴが生息する“美(ちゅ)ら海”が、小豆島町から運ばれる30万立方メートルの砕石で埋められるとしたら、このことについてどう思われますか。
また、このことは沖縄の環境を壊すだけでなく、国立公園指定80周年を迎えた世界の宝石と呼ばれる瀬戸内海の環境を壊すことにもなり、乱開発が繰り返された瀬戸内海の景観をさらなる採石で損なうべきでないと、県民からも環境行政に批判の声が上がっていますがどう思われますか。知事の所見を問います。
2.「女性が輝く香川」
大きな質問の2点目は「女性が輝く香川」についてです。
1)知事が目指す「女性が輝く香川」
安倍首相が「女性の活躍」を掲げ、「女性が輝く日本」をと言えば、知事は、「笑顔で暮らせる香川」を作るため「何よりも女性が輝く香川」を目指すと所信表明をされました。しかし特別に強調した割には、「女性が輝く香川」を作るために何を進めるのか、知事は具体的な中身を示していません。このままではこれもアベノミクスの焼き直しに過ぎません。
そもそも、アベノミクスがふりまく「女性が輝く日本」とは何でしょうか。私はとても違和感を持って受け止めています。安倍首相は、日本を「企業が一番活動しやすい国」にするという「成長戦略」の中核に「女性の活躍」を位置づけました。結局、この成長戦略で「女性の活躍」が特に強調されるのは、女性を安い給料で働かすことができる、非正規・不安定就労の中心的担い手としているにすぎません。
具体的には「日本の稼ぐ力」強化のために、その担い手として「女性の活躍促進と働き方改革」を打ち出し、労働力不足を口実に、配偶者控除の廃止など「税制改革」で女性の就労を促進しようとしています。「柔軟で多様な働き方」の名で持ち込まれる「限定社員」や「労働時間制度見直し」も、解雇しやすく、残業代を払わず、安く使うという徹底した労働者の搾取強化そのものです。
2013年度の世界ジェンダー格差指数によると、日本は136カ国中105位と前年より4つ順位を下げました。2012年には3つ下げているのでどんどん下がっています。OECD(経済協力開発機構)30カ国の比較でも、日本の子どもがいる25歳から44歳の女性の給与は、同世代の男性よりも61%低く、OECD各国の中で最低となっています。家事が女性に集中し、日本の女性の睡眠時間が最も短く、6割が第1子出産で退職しますが、同時に男性もフランスの2倍もの最悪の長時間労働を強いられています。
女性の貧困、低賃金の背景には、女性労働者の55.8%が非正規労働者、高校卒業後就職した人で正社員になった女性は48.4%と半数にも満たないという現実があります。非正規労働者の7割を女性が占めるというかたより自体が国連から女性差別として改善を勧告されています。こうした現状を見れば、女性の問題、とりわけ女性差別の問題の根底には、大企業の利潤を最優先にする日本政治の根本的問題がハッキリと見えてきます。
そこでお尋ねいたします。知事は安倍政権が進める「女性の活躍促進」をどう見ているのかお答えください、また知事が目指す「女性が輝く香川」とはどのようなものなのか、それを真に進めるために何が必要と考えているのかお尋ねいたします。
私は「女性が輝く香川」を考える上で、何より指針となるのが「日本国憲法」と「女性差別撤廃条約」だと思います。知事は今後の方針作りに、この2つの指針を根本に貫く意思があるのか、そのための具体的な方法もお尋ねいたします。
2)「所得税法第56条」
合わせて「所得税法第56条」についてお尋ねいたします。自営業者は、配偶者とその他の家族が一緒に働いている場合、その給与は事業所得等の必要経費として認められていません。長時間働いても事業主の所得から控除される働き分(自家労賃)は、配偶者は年間86万円、家族は50万円にすぎず、社会的にも経済的にも自立できない状況を生んでいます。86万円という金額は最低賃金に満たない額であり、経費として認められないというのは人間として見てもらえないという事と同じです。世界の主要国では「自家労賃を必要経費」として認め、家族従業者の人権・人格、労働を正当に評価しています。私はこの問題は女性の問題としても大変重要な問題だと考えています。国もこの問題をほったらかしにしておいて「女性が輝く」などとよく言えたものだと思いますが、知事は日本の「所得税法第56条」についておかしいと思われますか。女性問題としてどう受け止められていらっしゃるのかもお答えください。
3.「子育て県かがわ」
大きな質問の3点目は、「子育て県かがわ」についてです。
1)子育て世代が安心して働ける環境づくりについて
香川県でも2040年に9市町が消滅の危機にあると示された「日本創生会議」の試算は大変ショッキングなものでした。しかしこれは、消滅の定義もない乱暴な議論でもあり、「地方創生」と言いながら、三大都市や地方中枢拠点都市にヒト・カネ・モノを集める「集約化」と、道州制へ向けてのプロローグであるということをしっかりと見ておかなければなりません。
日本の人口が減り続けているのは出生率が低迷しているからです。人口減少を防ぐには、安心して子どもを生み育てる事ができなければなりません。しかしアベノミクスでやろうとしているのは、安定した雇用を壊すことです。いま若者の多くは、非正規雇用で、低賃金と不安定な暮らしに苦しんでいます。社会に出ても奨学金返済の重い借金を抱えてのフリーター生活、もやしとパンの耳だけで食費を節約し、生理不順と貧血に。結婚相手も奨学金返済中、などというダブルワーキングプア・ノーキッズという状況も少なくありません。子どもができたとしても入れる認可保育所を見つけるのが至難の業。ダブルワークや長時間勤務で保育所のハシゴと高い保育料を余儀なくされる。これでどうして結婚し子どもを産み、育てることに展望が持てるでしょうか。知事がいくら婚活に力を入れても根本的な問題を解決しなければ少子化問題は解決しないのです。
今、子どもを産み、育てる環境を抜本的に改革することが強く求められています。2013年の内閣府の調査では、若者が結婚を決心する状況として挙げた回答の1位は「経済的な余裕」でした。さらに、子どもを持つ場合の条件には「子育てできる職場環境」との答えがトップで、「教育にあまりお金がかからない」がそれに続きます。非正規労働をなくし、結婚して子育てできる賃金が得られるようにするほか、認可保育所の充実や、子育て世代が安心して働ける環境を整えることが必要です。知事はこうした環境をどうやって作っていかれるのかお尋ねいたします。
2)子どもの医療費を中学校卒業まで全県窓口無料化
知事は「少子化対策に全力で取り組み、若者が安心して子どもを産み、育てることができる「子育て県かがわ」を目指す。」と言っていますが、「子育て県かがわ」を目指すというのならば、何より子どもの医療費を中学卒業まで全県窓口無料化して、香川の子どもたちの命と健康を守るべきです。
高松市も来春から外来について小学校卒業まで無料化の実施を表明しました。県の制度が前進すれば更に上乗せしたいと考えている自治体もあります。まだ全県的レベルに前進させられていない、さぬき市や東かがわ市でも「住んでいる場所によって格差があるのはおかしい」と父母や祖父母も声を上げ始めています。
「香川県市議会保守系議員協議会」からも、制度の拡充を求める要望書も県議会に寄せられています。この思いは県民全体のものとなりつつあります。知事、2期目の出発に当たってこの方向に大きくかじを取る時ではないのですか。お答え下さい。
3)潜在的待機児童と保育士確保対策
「私たち保育士が産休明けに職場に戻ろうとしても、子どもを預かってくれる保育所がないんです。」これは若い保育士さんからの声です。これが「待機児童ゼロ」を誇る香川の実態です。求職中であったり、勤務の関係などで利用が難しい保育所などを含め、他に保育所の空きがあったりすれば待機児童とはカウントされません。「香川県が待機児童ゼロだなんて、うちの子はいったい何にカウントされているんですか?」ご両親の率直な声です。
こうした、認可保育所への入所を断られたのに待機児童に数えられない「潜在的待機児童」といえる子どもが、4月1日時点で全国の20政令指定都市で少なくとも1万8,975人いることが明らかになっています。これは各市が公表した待機児童数の6.8倍にのぼります。潜在的待機児童は香川県内にもたくさん存在しているはずです。ここを把握してこそ抜本的対策が進められるのではないのでしょうか。本格的に潜在的待機児童の調査に踏み出しませんか。お答え下さい。
また、2011年度の調査では全国の公立保育所の85.9%で非正規雇用の保育士を雇用し、そうした保育所では2人に1人が非正規雇用であるということも明らかになっています。アベノミクス新成長戦略では、育児経験豊富な主婦等を「子育て支援員」として投入する仕組みを進めており、さらなる保育士の処遇劣化が危惧されています。保育士確保が深刻になる中、正規雇用と処遇改善は急務です。そのため県として下支えを行う制度の創設が求められていると思いますがいかがですか。知事の所見を問います。
4)給食費の無償化
次に給食費の無償化についてお尋ねいたします。子どもの貧困率が16.3%と過去最悪となり、子ども6人に一人が貧困状態にあります。
先日報道されたNHKクローズアップ現代の「おなかいっぱい食べたい」は衝撃でした。番組で調べた支援世帯では、1人当たりの1日の食費は329円。300円にも満たない家庭が半数近くに上りました。食事の内容も、米や麺など主食のみというケースが多く、おかずなど栄養のバランスが取れた食事を1日に1度もとっていない家庭が8割以上に上ったのです。栄養不足で体重が減った、貧血で倒れたなど、子どもたちの健康にまで影響が及んでいることが明らかになりました。
栃木県大田原市では2年前から、子育て支援の一環として小中学校の給食費無料化に踏み切りました。結果的に、保護者の多くから経済的に助かったという声が寄せられています。ゲストで出演した新保幸男神奈川県立保健福祉大学教授は「給食という仕組み、これは日本が誇るべき大切な財産だろうと思います。」と語った上で、「貧困の家庭の子どもも、そうじゃない家庭においても、同じような状態で食事が食べられるという状態を用意することは、どの子どもにとっても、プラスの影響があるだろうと思います。」と強調されました。
県内でも夏休みなど長期の休みになるとまともにご飯を食べられない子どもや、給食費の未納を気にする子どもがいます。人口増加対策としても、出産、医療、保育、高等教育も含む教育にかかるすべての費用は無料にするなど大胆な経済支援策が急務です。とりわけ、命をはぐくむ食を確保する面で、義務教育の給食費の無償化を市町とともに取り組む考えはないのか教育長にお尋ねいたします。
4.「医療・介護総合法」と国保の都道府県単位化
1)「医療・介護総合法」
4点目に「医療・介護総合法」と国保の都道府県単位化について問います。
先の通常国会で成立が強行された「医療・介護総合法」の最大の狙いは、団塊の世代が75歳以上になる2025年に向けて、ベッド減らしと介護施設抑制を本格化させるものです。
同法によって県にはあらたに「病床機能報告制度」と「地域医療構想」が義務付けられました。各医療機関は医療機能の現状と方向性を選択して、現状と6年後の方向を報告することが義務付けられましたが、各医療機関が地域の協議に従わず「勝手な」報告ができないように、県がペナルティーを科すことも可能とされました。県は出された報告書を集約し、「地域医療構想」を策定し、医療計画に反映させることになりますが、国があらかじめガイドラインを示し、縛りをかけるものとなります。これでは完全な政府主導となり、急性期を中心に県民の命を守ってきた病院ベッドの大幅な削減が進むことは明白です。しかも今回の再編は医療・介護一体で進められ、入院のベッドを大幅に削っても介護が受け皿になったのでは元も子もないと、介護もいっしょに抑制、削減をすすめています。
今でも「退院を迫られ次の行き場がない」方がたくさんいらっしゃいます。それなのに知事は21~24年度までの4年で、病院・一般診療所のベッド数を659床も減らしたではありませんか。13年度以降で3,260床も県内のベッド数は減らされました。
知事、これまで香川県の発展に力を尽くしてきた高齢者たちに、最後は行き場もないような、これほどまでに非情な医療・介護の切り捨てを更に押し付けるつもりですか。お答え下さい。国のお先棒を担いで、各医療機関へのペナルティーも科していかれるおつもりかもお尋ねいたします。
また、県民から介護保険の負担軽減や特養ホームの増設が求められています。特養ホームの待機者は2013年時点で7,814人と、この4年で倍増しています。増設していくおつもりはありませんか。お尋ねいたします。
2)国保の都道府県単位化
現に入院している患者や介護施設の入所者から、むりやりベッドを取り上げるわけにはいきません。しかし、それを必ずやらせるために、国が来年に向けて法案化をすすめている大きな柱が、国保の都道府県単位化です。都道府県ごとの医療費の数値目標を策定し、達成できなければ後期高齢者医療への拠出金の上積みなどへのペナルティーが科せられる仕組みまで考えられています。まさに「やらんのなら痛い目に合わせるぞ」と言っているようなものです。こんな卑劣な国のやり方に、県民の命を守るべき知事は激しく抗議するべきではないのですか。国保の都道府県単位化に対する知事の考えも合わせてお答え下さい。
今でも国保料は、例えば年間所得200万円の4人家族で、1年に32万円と限界を超えています。都道府県単位化すれば高位平準化で、ますます保険料は引き上がります。その上、すでに協会けんぽも公法人となっているように、将来的には国保も都道府県の手から離れ、独自の機関に移行する可能性も高いとまで言われているではありませんか。このままでは国保料の際限ない引き上げで、保険証を持つことすらもできない状況が、今以上に悪化するのではないですか。「国保法」に基づき、社会保障としての国保を貫く事が必要と考えますが知事の所見を問います。
5.米価暴落への緊急対策
最後に、米価暴落への緊急対策についてお尋ねします。
「今年は天候不順により収量も6割程度で3等米がほとんど。加えて破壊的な米価で大変。」収穫の秋に、米価の大暴落が農家を奈落の底に突き落とし、「米作って飯くえねえ」と全国的にも悲痛な叫びが上がっています。
お隣の高知県の超早場米でも、取引価格が前年を4,000円も下回る1俵12,000円台、生産者が受け取る米価の目安となる概算金は、前年より60キロ当たり3,000円前後下落し、史上最低の8,000円ないし7,000円台の銘柄が続出しています。全国平均の米の生産費1万6,000円の半分以下という異常事態です。
JA香川県の概算金もコシヒカリの1等米で1俵8,700円と去年より22%減で2,400円も安くなっており、本格的生産に入った「おいでまい」も8,400円と、去年より2,100円も下がっています。
今年から米の直接支払交付金が半減され、米価変動補てん交付金も事実上廃止されたもとで、これまでも生産費を下回っていた米価が更に暴落し、米の再生産が根底から脅かされることになっています。とりわけ担い手層の経営への打撃は計り知れないものがあります。全国的にも大規模稲作農家の方が「先の見通しが立たない」と悩み自殺するという痛ましい事態が起きています。
知事、「赤字で資材費もでない。これでは米づくりを続けられない」という悲痛な県民の声をどう受け止めていますか。国に対して前年からの過剰米を市場から隔離し需給の安定をはかることや、米の直接支払交付金を前年並みに戻すことを求めるべきではありませんか。所見を問います。
また、県として米価暴落に対する相談窓口の設置や、緊急の無利子融資制度、過去5年のJA概算金の平均額と14年産米概算金の差額の半額を補助する「コメ対策激減緩和補助金」の創設、など早急に対応すべきと考えますがいかがですか。知事に問い質問を終わります。